風景と速度

@takusan_neyoの日記

11月

ブログをさぼっていたけど、ひさしぶりになんにも予定のない土曜日だから、ブログを書こうとおもって、このようにブログを書き始めている。

11月は、ずっと原稿に追われていた。毎年11月4週目に東京で文学フリマというものがあって(東京だとほかには5月にもある。)、それに合わせて評論や小説や詩歌を書いたりしていた。〆切がないとものが書けないというのは情けない話なんだけど、ものを書くという行為はやりたくてやってる反面、実はやらされないとやらないみたいなところもある。わたしは基本的にめちゃくちゃ怠惰なので、自発的に作品を作ったり論じたりということがなかなかできないし、絶対完成させなければ、という強い意志がないと終わらせられない。こまる。書きたいことを書くというのは非常にむずかしくて、そもそも書きたいことなんてそんなにあるのか? という感じがする。

そんな調子だから、人生ではじめて小説を書かされて非常に困った。書きたいことがなんにもない。わたしが取った方法は、とにかく友だちの言葉を思い出すことだった。自分の記憶を掘り下げながら、あのときあいつらとあそこでどんな話をしてたっけな、ちょっと再現してみるか……というような作業を行って文章にしていく。で、これがけっこう楽しいというか、精神衛生上よい感じがしておもしろかった。自分の好きなひとたちとの会話や、その時の雰囲気・空間を文章に立ち上げようとすることで、それを書いている自分の中の心の空間にもそのひとたちの仕草やにおいのようなものが流れ込んでくる感じがあって、うれしかった。

書き上がった小説は友だちたちにはまだ見せてないけれど、ネタにさせてもらったからにはあとで読んでもらったほうがいいのかな、とぼんやりおもっている。

サイゼリヤで原稿の取りまとめをしていると、斜め前に座ったカップルの机の上に、辛味チキンが3皿置いてあった。辛味チキン好きすぎるやん。

やる気にずいぶんムラがある。昨日福島駅のファミリーマートのイートインで作業していたときは、脇目もふらずにずーっと集中できたのだけれど、今日1日家にいても創造的な営為を進めることは1ミリもできなかった。ゲーム実況をみて、本を読んで、あんぱんを食べたくらいだ。あんぱんは好きだ。つぶあんとマーガリンの暴力的な親和性。しょっぱさと甘さの蜜月の関係にはどのような歴史と系譜があるのかすこし気になる。

安くて美味い酒場を探している。みんなどうやって見つけるんだ? 今日休みだったのだからせっかくだし開拓しにいけばよかったと後悔した。いや、今からでも間に合うのか。生ビール380円の店で、レモンサワーも380円だとすこし損したような気がする。レモンサワーは330円とか350円くらいであってほしいなあ。欲を言えば300円。最近はこのように料金面を意識しながら酒場を楽しむようにしている。高くて美味いものを食べるのもたしかにこの世の真理に近づく営為なのだが、ちょっと今のわたしは金がなさすぎる。それもこれもばかすかとクラフトビールやらウイスキーやらを飲んでいたせいなので完全に自業自得なのだけれど。普段使いの口座は、金に余裕がない状態をキープして「今もう一杯頼むのはやばい」という感覚を持って我慢することで節約していきたい。なぜ節約するのか? というと、来年の夏までに100万円くらい貯めなければいけなくなったからである。もちろん平素は正社員として働いているので賞与とか積み立ての貯金とかを有効に使えばなんとかならんことはないのだけど、なるべく自力でなんとかしたいなあ……でもまあ、半年で100万は現実的ではない、月10万以上貯金に回すのは無理だ、死んでしまう……。

 

こう、ブログの記事書くときに、どこか一つくらいは鋭利な部分というか、自分のひりっとした部分とかエモーショナルな部分を出せたらいいなあと思って文章を書くんだけれど、今日はいつにもましてファジーだった。あんまり世界に対してのアンテナを張れていなかったのだとおもう。もっと面白いものを感じていかないとまた仕事に呑み込まれてしまうので気をつけなくては……。